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むかしむかしの放浪記⑬

毎度ありがとうございます。今日は2022年1月31日月曜日です。

この『むかしむかしの放浪記』中断してから2年程の時間が過ぎてしまいました。

その間に東京の店を閉め、前橋に移転。いろんなことが劇的に変わった。コロナ、環境の変化等など。

前橋での生活も落ち着いてきたので、ここらでまた書き始めようと思います。

前回は西安から成都へ向かう列車内で人民解放軍の将校さんと出会ったくだりを書きましたが、今日はその続き成都での出来事です。

列車は丸一日かけて成都に着いた。車内ではピーンとした空気に包まれて・・・前述したように将校さんと一緒だったので(笑)

成都も他の都市と変わらず駅前には人、人、人。中国ってホントに人が多い。

少し違うのは人々の顔立ち、ちょっと堀の深い感じがした。また、言葉がケンカしているように聞こえた。

僕らは成都に来たら行きたい所があった。『陳麻婆豆腐店』今でこそ陳麻婆豆と言えば日本でも知られていると思うが当時はよく分からなかった。麻婆豆腐と何が違うのか?

そもそも陳麻婆豆腐を始めて食べたのが内定をいただいた会社の食事会だった。前にも書いたと思うが、僕は中華料理のレストランチェーン『銀座アスター』に就職が決まり、そこで知り合った同期と入社前に中国旅行にやって来たのである。まぁ、卒業旅行ですね。

僕らは駅を降りると宿を探して歩きだした。タクシーを使おうと思ったが前回西安でスリにあっていたし、ここは倹約しなくてはと。

重いバックを担ぎながらホテル探し、しばらく歩いて一件のホテルへ。外観を見るとちょっと高そうだ。

ここで3人で意見が分かれた。僕ともう一人はここでいいんじゃないか、と。もう一人はもっと安いホテルでもいい。でも、まだお金に余裕がある(西安でスラれたのは汽車の切符だけ)。そして話し合うこと10分ほどたっただろうか、気が付けば僕らの周りに人だかり。それも男性ばかり。

一人が声を掛けてきた。「シャンガンレン(香港人)?」「シャンガンレン(香港人)?」

なんかイヤな予感がしたが、「リーベンレン(日本人)」と一人が言ってしまった。

すると男たちが一斉に「チェンジマネー!」「チェンジマネー!」と騒ぎだした。

結構高そうなホテルなので外国人宿泊客が多いのだろう。彼らはその外国人目当てでホテルの前で待っていたのだ。前にも書いたが現地の人が使う紙幣と外国人が使う紙幣では同じ1元でもレートが違う。兌換券(外国人用)をみな欲しがるのだ。

僕らはもう迷っていることも出来ず、ホテルの中へ避難した。そしてここに泊まることに。

俺らにしたらこの旅で一番高級な宿だった。

いろいろと回り道をしてしまいこんなに長くなってしまった。

今日はこの辺で、次回は成都の街に繰り出します。

 

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